ターシャのかずのほん(3歳~)

絵本

作:ターシャ・テューダー 訳:ないとうりえこ 出版:メディアファクトリー

数字って、丸暗記してもあんまり意味がありません。

特に子どもにとってはなおさらです。

数字の形と読み方と、それを使った数え方。

これを綺麗に融合させた絵本です。

あらすじ

1はいち。

お皿の中で泳ぐアヒルの子、一羽

2はに。

願いをかけて引っ張るとほねは裂けて、二本

3はさん。

青い空に飛び立つツバメの子、三羽

4はよん

麦畑で草食べる羊、四匹

5はご。

まあるい巣の中に卵が、五個

・・・20はにじゅう・・・。

『ターシャのかずのほん』の素敵なところ

  • 数字と使い方が結びつく
  • 読んでいると一緒に数えたくなる
  • 美しい見ているだけうっとりする絵

この絵本の素敵なところは、数字を単体で扱っていないところです。

「1」という数字の形。

「いち」という読み方。

絵の中にいる一羽のアヒル。

というように、書き方、読み方、使い方が一つになっているのです。

生活の中で数字を使う時って、何かを数える時。

単体で使うことって、算数などのいわゆる「お勉強」の時くらいなんです。

この絵本では数字が数えることと結びついているので、自然と使いたくなるのです。

それは読んでいる時の子どもの反応からもわかります。

この絵本を読んでいると、自然に数え始めるのです。

数字を数えられない子は指差しで。

少し数えられる子は大雑把に。

数字を数えられる子は、本当にその数いるか確かめるように。

そして、確かめた後「ほんとに6人いる!」と嬉しそうに教えてくれます。

そんな自然に使いたくなる、数えたくなる魅力があるのです。

でも、数えなくてもこの絵本は楽しめます。

それは生き生きとした美しい絵を見られるからです。

毛並みまで描かれ、フワフワな動物たち。

天使のような可愛い子ども。

美味しそうな果物。

美しく咲く花。

どれもが本物のようで、手を触れたくなるほど生き生きと、色彩豊かに描かれているのです。

ページをめくり、絵を見るだけでもうっとり。

絵から数字へ。

数字から絵へ。

と、双方向に興味が向くのも、この絵本の魅力だと思います。

数字を知るだけでなく、数えて使うこと。

それを生き生きとした美しい絵とともに、自然と身に着けていくことが出来る絵本です。

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