作:ザ・キャビンカンパニー 出版:小学館
急に海から変なものが「にょっ!」と現れたらきっとこういうでしょう。
「あれ、なんだろう?」「○○かもしれない」と。
微妙にひねりが加わりつつも、純粋に「あれ、なんだろう?」が楽しめるナンセンス絵本です。
あらすじ
広く深い海から「にょっ」と何かか飛び出してきた。
人魚のポニーテールかもしれない。
カブトムシの角かもしれない。
その後も、いろんな形の何かが「にょっ!」と飛び出してくる。
さらに一気にたくさん飛び出してくる。
そして、みんな一気に沈んだ。
『にょっ!』の素敵なところ
- つい言いたくなってしまう「にょっ!」
- わかりやすい繰り返しから出てくる色々な形
- その形の予想にだいぶひねりが加わっている
何かが飛び出してくる時の擬音「にょっ!」
これが字体の存在感と相まって、自分でも言いたくなります。
読んでいると子どもたちも「にょっ!」
特に一気にたくさん出てくるところでは一緒に「にょにょにょにょにょ」と大笑い。
そして、繰り返しの文章でとてもわかりやすく作られているので安心して見られます。
・・・が、飛び出してきたものへの考察のひねりがすごい。
表紙にもなっているこのシルエット。
見た子は大体「クジラのしっぽ」といいます。
しかしこの絵本では「人魚のポニーテール」「カブトムシの角」というひねりのきいた「かもしれない」を繰り出してきます。
その後もネッシーのようなシルエットに「フルーツパフェかもよ」
それを見ているうちに子どもたちもなぜかひねり出す事態に。
わかりやすく、小さい子から見られるのに、一筋縄ではいかない不思議絵本です。
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