作:サトシン 絵:よしながこうたく 出版:講談社
人間には身近なあんまん。
しかし、小さなアリにしてみたら、それは極上のお宝になる。
ある日そんなお宝を見つけたアリたちが巨大なあんまんを巣穴まで運ぶ、
感動のドキュメントである。
あらすじ
ある日のことだった。
人間の買い物袋から、巨大な白い物体が降ってきた。
アリたちがなんだなんだと騒いでいると、長老が皆に説明をした。
あれはあんまんというものだと。
そして、アリヤマ・アリロウをリーダーとしたプロジェクトチームが結成された。
あんまんまでたどり着いたが巨大すぎて運べそうにない。
そんな時、アリの巣一番の知恵者アリレオ・アリレイが設計図を差し出した。
その設計図にかけたチームのメンバーはそれぞれのやるべき仕事をした。
その結果ついにあんまんを運ぶ準備が出来上がった。
果たして、巣穴まで巨大あんまんを運び、みんなで食べることが出来るのでしょうか。
『でんせつのきょだいあんまんをはこべ』の素敵なところ
- 躍動感と迫力満点の絵
- 嫌でもテンションの上がるドキュメンタリー風の物語
- 爽快なオチ
冒頭からハルマゲドンばりに落ちてくるあんまんからわかるように、迫力と力強さがすごいです。
絵だけでここまで子どもの心と興味をつかめる絵本は中々ありません。
ページをめくるたび、その迫力と躍動感に目が離せなくなります。
そこに加わるのが熱いナレーションです。
昭和のドキュメンタリーのような大袈裟かつ熱いナレーション。
この絵と相まって、みんなのテンションをやたらと上げてくれます。
その結果、物語終盤のあんまんコールでは「あーんまん!あーんまん!」と自分たちもプロジェクトに参加していたのかと思うほどの声が上がりました。
これだけテンションを上げに上げてからの壮絶なオチにはみんなポカーン。
一瞬何が起こったかわかりません。
そして我に返った子から次々つっこみが入ります。
物凄い一体感を感じられる熱いドキュメンタリーをぜひ体験してみてください。
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