せかいいちのサンドイッチ(3歳~)

絵本

作:きむらゆういち 絵:西内としお 出版:世界文化社

好きなものを、挟んで作るサンドイッチ。

何を挟んだら、美味しいサンドイッチが出来るのでしょう?

楽しい仕掛けで、本当にサンドイッチを作っている気分になれる絵本です。

あらすじ

ウサギのしろとももは、広場でカフェを開くことにしました。

二人は、飲み物だけではなく、サンドイッチも出すことに。

そこで、野ネズミのコックさんに、作り方を聞きに行きました。

まず、パンにバターを塗って、

レタスを敷いて、

ハムとチーズをたっぷりのせて、

パンで挟んで、三角に切れば出来上がり。

と、丁寧に教えてくれました。

二人は美味しいサンドイッチを食べながら思いました。

「自分たちの大好きなものを入れたら、もっと入れたら美味しくなるぞ」と。

さあ、いよいよカフェのオープンの日。

森の友だちがたくさん来て、サンドイッチをもらいます。

ところが、一口食べたとたん、みんながっかり。

中身が全部ニンジンだったのです。

そこへ野ネズミのコックさんがやってきて、

「チーズサンドはないのか?」

と、怒りました。

リスの子も、

「ぼくの好きなドングリのサンドイッチはないの?」

と、言いました。

それを聞いて、二人は大切なことに気が付きました。

そして・・・。

『せかいいちのサンドイッチ』の素敵なところ

  • サンドイッチを作れる楽しい仕掛け
  • 世界一のサンドイッチを作るには・・・
  • 最後に待っている驚きのサンドイッチと仕掛け

この絵本の面白いところは、本当にサンドイッチを作れるところです。

野ネズミのコックさんが、作り方を教える場面。

バターを塗った後、小さいページをめくります。

すると、今度はレタスが敷かれます。

さらにめくると、ハムとチーズ。

そして、パンを乗せて、包丁を入れます。

というように、工程ごとに小さなページになっていて、ページをめくることで、本当に重ねていっている気分になれるのです。

これが楽しく、最初は野ネズミのコックさんに言われた通り作っていた子も、自分の好きなものを挟みはじめ、いつの間にか自分流のサンドイッチを完成させています。

そこだけで、一つの絵本みたいに楽しめるのです。

ですが、世界一のサンドイッチを作るとなると、一筋縄ではいきません。

たくさんのお客さんみんなを、満足させられるサンドイッチはどんなものなのでしょう。

自分たちの、好きなものを入れてもダメでした。

じゃあ、何を入れたらいいのか?

それに気付くウサギたちの姿から、「世界一」という、言葉に隠された思い込みや、先入観に気付かせてくれるのも、この絵本の素敵なところです。

さて、世界一のサンドイッチを作れるようになったウサギたちに、大きな注文が舞い込みます。

絵本の最後を飾るサンドイッチは、物凄いものでした。

その物凄さを表現するための、仕掛けもすごい。

思わず、「お~!」「これ食べられるの!?」と言わせるほど。

とても、盛り上がって、この絵本は終わります。

楽しい仕掛けで、サンドイッチを作ったり、すごいサンドイッチが出てくるのが面白い絵本。

でも、それだけじゃなく、「世界一」のサンドイッチを作るための、大切なことへも気付かせてくれる絵本です。

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