もしものくに(4歳~)

絵本

作:馬場のぼる 出版:こぐま社

どんなことだって出来る「もしもの国」。

羽が生えたら?サルになったら?

色んな「もしも」を想像できる絵本です。

あらすじ

あるところに住む、12人の子どもたち。

この12人の子どもたちと一緒に、もしもの国へ行ってみましょう。

もしも羽があったら・・・。

天使になって空を飛ぶ。

物干しざおを持って空を飛び、洗濯物を乾かす。

鳥の巣に入り、小鳥になる。

もしも小人になったら・・・。

犬の尻尾に乗って散歩する。

花の帽子を被ったり、キャラメルの箱を服にする。

落ちている木箱が、広いグラウンドに早変わり。

もしも動物園があべこべになったら・・・。

人間が檻の中に入っていて、動物たちが見学してる。

ダンスを見せる子、本を読む子、隠れる子。

色々なことをしながら、檻の中で過ごしてる。

もしも・・・、もしも・・・。

『もしものくに』の素敵なところ

  • いろんなもしもを、想像するきっかけを作ってくれる
  • 12人の個性豊かなもしも
  • 終わった後ももしもが続く
いろんなもしもを、想像するきっかけを作ってくれる

この絵本の素敵なところは、もしものくにの面白さや楽しさに、気付かせてくれるところです。

読み始めたらすぐ、想像する面白さに気付きます。

もしも羽が生えたら。

もしも小人になったら。

どれも現実ではありえないことです。

だからこそ面白い。

子どもたちも、

「私だったら、どこまで飛べるか試してみる」

「鳥さんと一緒に飛ぶんだ」

と、すっかり自分に羽が生えた気分になって想像したり、

「見つからないように隠れる」

「家の中を探検する」

と、小人になった自分を想像しているようでした。

現実とは違う自分に、自由になれるのが、もしもの国の面白いところです。

12人の個性豊かなもしも

また、絵本の中で、12人のもしもが見られるのも素敵なところ。

この12人が個性豊かで、活発な子もいれば、おとなしい子もいます。

そんなそれぞれの、個性的なもしもが見られることで、自分が想像もしなかったもしもにも気付けたりします。

「確かにこれもいいかも!」

「あ、ぼくもこれやってみたい!」

と、子どもたちの想像力や視野を広げていってくれます。

すると、さらにもしもが楽しくなる。

ポジティブな、もしものループが出来ているのです。

終わった後ももしもが続く

こうしてもしもの国へ足を踏み入れると、色々なもしもが溢れ出てきます。

「もしも、雨じゃなくて飴が降ってきたら」

「もし、公園が保育園だったら」

「もし、ずーっと夜だったら」

身近なものへのもしもが止まりません。

そして、そのもしもを想像して楽しむのです。

友だち同士で話し、もしもの世界が広がるのも面白く、「じゃあ・・・」、「それなら・・・」ともしもが連鎖していきます。

想像する楽しさに気付かせてくれることで、読み終わった後でも、想像の世界を楽しみ続けることが出来るのです。

二言まとめ

12人の個性豊かな子どもたちと、色々なもしもを想像することが楽しめる。

「もしも・・・」を通して、頭の中をもっと自由にしてくれる絵本です。

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