字:谷川俊太郎 絵:佐藤可士和 出版:クレヨンハウス
ダイナミックな絵!
絵がそのまま飛び出してきたような字!
考えず、感じてください!!!
あらすじ
※()内はぼくの感覚で見た絵です。
ばばばーん!(黒い絵の具の爆発)
すい きーん すぱん(水色を切り裂き、飛行機のように飛ぶ長い赤)
ぽむ しゃば ぱむ どん(出てくる黄緑の輪、そこにかかる墨の斑点、出てくる小さな黄色い輪)
ざっばーん ぞぞぞざーん(上から降ってくる滝のような水、それに合わせた鋭い音)
ぐぐぐざじずんびひささっざぎらじびゅじゃにがぎゅにゅぎゃぴゃぐにゅさなざごぎょじゃ
(長方形を塗りつぶす黒くて大きな墨)
次に出てくるのは、どんな字絵?
『えじえじえじじえ』の素敵なところ
- 色んな感覚が刺激される字と絵
- 紛れ込んだ意味を読み取れる字
- 勢いがすごい
色んな感覚が刺激される字と絵
この絵本は、とにかく感覚を刺激され続けます。
ダイナミックに描かれる、絵の具や墨のよな流動的な形と、三角や四角、丸や星などの図形。
様々な色。
そのイメージにぴったりの字と音。
ページをめくるたび、違う刺激が目、耳、脳に流れ込んでくるのです。
さらに、この絵本の独特なところは、字の種類。
アルファベットを使ったり、漢字を使ったりと、他の絵本ではあまりみない演出も見られます。
そして、それらが絵と見事に融合し、無機質な感じや、力強さを表現しているから面白い。
読めない子も、形として感覚を刺激され、感性で読むことが出来るのです。
紛れ込んだ意味を読み取れる字
さて、この絵本は感覚で読むナンセンス絵本ですが、その中に意味の読み取れる言葉が紛れ込んでいるのも面白いところです。
黒い色が塗り進んでくる姿に「くうろろっろ」
塗りつぶされていく緑に「みいみみみどどりっり」
など、「黒って言ってる!」「緑って言ってるんじゃない?」と、言葉と絵が一致するものがあるのです。
全く意味がないと思っていた言葉に、急に意味が現れる面白さも、この絵本の魅力の一つです。
勢いがすごい
色々な面白さが詰った絵本ですが、なにより忘れてはいけないのは、その勢いの凄さ。
絵も、字も、音も、すごい勢いで現れていきます。
それはまるで絵と音のジェットコースター。
ページをめくるたびに起伏があり、常に走りっぱなしです。
子どもたちも、音の面白さに笑って、驚いて、休む暇がありません。
「変な音~」
「びっくりした!」
「これ、漢字だ!」
と、最初から最後まで、笑いっぱなし、驚きっぱなしで終わります。
このノンストップの勢いも、この絵本のとても素敵で魅力的なところです。
二言まとめ
色、形、音から、アルファベットに漢字まで、色々な刺激が次々迫る。
とにかくダイナミックで、最初から最後まで勢いが止まらないジェットコースターのような絵本です。
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