感情を動かす保育~悟り保育~

雑記

お元気様です!

登る保育士ホイクライマーです。

今回は、ぼくが保育をする中で、最も大切にしていることを紹介していきます。

それは「悟り」です。

こう聞くと、もの凄く怪しい感じがしますよね・・・。

でも、この「悟り」の感覚と、子どもが「わかる」感覚はかなり近いものがあると感じています。

「こういうことか」と腑に落ちる感覚と、言い換えていいかもしれません。

そんな感覚的に「わかる」を重視した保育を、ぼくは「悟り保育」と呼んでいます。

この記事では、その考え方や実践例を紹介していきます。

  • 教える保育に疑問がある人
  • 子ども主体の保育をしたい人
  • 自分の保育に悩みがある人

などへは、特に参考になると思います。

それではいってみましょう!

そもそも「悟り」ってなに?

まずは、悟りがどんなものかをお伝えしておきます。

ただ、ぼくは禅僧でも仏教徒でもありません。

本から得た知識でお話するので、厳密には違ったり、本物の修行僧の方から「違うよ」と言われてしまうかもしれません。

その点をご了承ください。

それでは本題。

悟りというのは、簡単に言うと「わかった!」という「感覚」のことです。

ただ、複雑なのが、誰かに教えられ「わかった!」と「理解」するのとは違うということ。

例えば、悟りがどんなものかを聞いて「そういう感じか!」と理解しても、それは悟りを開いたとは言えません。

悟りとは、言葉には出来ないけれど「あー!これか!」という感覚的なもの

だから、座禅を組んだり、修行をしたりと、色々な方法で悟りの境地に到達しようとしているのです。

この「感覚」というのが保育の中でも重要で、子どもが「わかる」ことと共通しているように思うのです。

保育と悟り

子どもは、小さければ小さいほど感情の生き物です。

また、年中~年長など、言葉の理解力が上がっても、ベースは感情優先です。

そう考えると、保育の中で重要なのは、感情面への働きかけやケアになるでしょう。

この感情の育ちがベースになって、言葉を使った理解や、理性の獲得へと繋がっていくのです。

では、この感情の育ちを考えた時に重要なことはなんでしょう?

言葉で教えることでしょうか?

ぼくは様々な「感覚」だと思っています。

例えば、「あしさつをすると気持ちいい」「けんかすると嫌な気持ちになる」「仲直りすると気持ちが晴れる」「失敗しても大丈夫なんだ」「一緒にやると楽しい」「世界にはいろんな人がいる」などなど。

教えられるのではなく、経験した中でわかる「感覚」

自分の中で、「へ~、なるほど~」と思う「感覚」。

これが大切なのではないでしょうか?

この感覚が、「自分からあいさつしてみよう」「けんかせず、話し合いで解決してみよう」「素直に謝ろう」「出来るまで頑張ってみよう」「協力してなにかを作り上げる」「自分と他人は考え方が違うから、どうしたらいいか一緒に考えよう」といった、高度な考え方や行動に繋がっていくのです。

この感覚が、とても悟りに似ていると思ったので「悟り保育」と名付けました。

みなさんも経験があるのではないでしょうか?

運動、勉強、遊びなどの中で、「あ~!なるほど!」と腑に落ちて、そこから急にわかるようになったり、出来るようになった感覚が。

子どもにいくら言っても出来なかったのに、なにかのきっかけで急に出来るようになったり、わかるようになった経験が。

これがまさに「わかった!」という悟りなのだと思います。

「わからせる」保育になってしまいがち

ただ、これはよくよく考えると保育の基本です。

「保育士は環境を作り、そこへ子どもたちが主体的に関わり、自ら学んでいく」

どの保育書にも書いてあることです。

ただ、実際には「わからせる」保育になっていることが多いように感じます。

  • 「けんかしないで遊びなさい」
  • 「失敗しないで出来るようにお膳立てしておく」
  • 「自分で考える時間を作らない」

などは、よく見られるのではないでしょうか?

悟るためには、内省の時間が必要です。

自分の感情や心と向き合う時間です。

また、自分で考え選択する時間も必要です。

でないと、自分の行動への因果関係がわかりません。

どうしても、時間に追われたり、指示が中心になると「わからせる」保育になりがちです。

悟り保育をするために

では、どうしたら悟り保育を実行できるのでしょうか?

気を付けるべきところは一つだけです。

「経験」を先に置くこと。

遊びなどでは「経験」に気を付けていることが多いです。

ですが、ぼくが気になっているのは生活場面。

  • けんかになる前に「けんかしないでね」と止めてしまう。
  • ご飯をこぼす前に、こぼす要素を全部潰してしまう。
  • 最初から上手く出来るように、全部教える

など、問題や手間が起こらないように、先回りして言ってしまうことが多いのです。

こうすると、子どもは感情が動く経験をすることができません。

すると、感覚的にはわからないまま、大人の言ったとおりにする「指示を聞くのが上手な子」になってしまうのです。

悟り保育では、失敗しそうな時やけんかをしている時など、なにか起こりそうでもまずは見守ります。

そして、ひと段落したタイミングで声をかけます

失敗した理由を考えたり、もう一回チャレンジするか聞いてみたり、けんかの解決法を一緒に考えたり・・・。

こうすることで、子どもには感情の動きが生まれます

それは子どもの経験値として、心の中にたまっていきます。

この経験値が、のちのちに応用力や、協働性として花開いていくのです。

もちろん、ケガをしそうな時、手が出そうな時には止める必要があります。

日々の忙しい中で、常に時間をかけてもいられないでしょう。

年齢が低ければ低いほど、保育士の介入が必要な度合いもあがってくると思います。

ただ、その中でもできるタイミングはあるはずです。

自由遊びの中のけんかなどは、じっくり関わる余裕もあるでしょう。

子どもの時間を作るため、思い切ってタイムスケジュールを変えるなど、仕組みから見直す方法もあります。

なんにせよ、子どもが経験を踏んでいるのか、その前に声をかけてしまっているかを意識しているかどうかは、非常に大きなポイントだと思います。

まとめ

いかがだったでしょうか?

今回は、ぼくが保育の中で重要だと考えている、「悟り保育」について紹介してきました。

最初は名前が怪しいと思った方も、「保育」と「悟り」の共通点がわかってもらえたのではないでしょうか?

年齢が低ければ低いほど、言葉から学ぶ比重よりも、経験から学ぶ比重が大きくなります。

ぜひ、経験の機会を止めてしまっていないかを見直してみてください。

すぐに大きな変化はなくても、年齢が上がるにつれて、その経験値は大きく影響してくるでしょう。

経験を前に置く

これを頭に入れつつ、無理のない範囲で計画に組み込んでみてください。

最後まで読んでいただきありがとうございました!

参考文献

悟りの感覚がものすごくわかりやすく紹介されている本です。哲学の入門書としても抜群にわかりやすく、文章もおもしろいのでおすすめです!

コメント

  1. [球の数][平面の数] より:

     ≪…「悟り」の感覚…≫で、数の言葉ヒフミヨ(1234)の1・2・3・4次元を想う・・・
     数というモノは、球と立方体の相互作用で観るとオモシロそうだ・・・
    球の体積は、4π×(1×1×1)/3 である。
    立方体の体積は、1×1×1 である。
     ここに、1が3つ掛けたモノと3で割るという【 「悟り」の感覚 】 が・・・
    割るというコトは、単位を創るという意味だと・・・
     球と立方体の相互作用は、〇と□の相互作用である。

     π(〇)と1(□)なぞり逢にてお友達
     
     数で、モノが計れることは、1 ⇔ π の対等な関係として観ると、
    コスモス(秩序) ⇔ カオス(混沌) としての 4次元(時間)が観える・・・
     [0で割ってはいけない]に、数の言葉ヒフミヨ(1234)が込められている。
    [1]と[π]の分化(ビックバーン)から、1・2次元を・・・
    πと1 2 3 4 の 掛け算割り算に観る・・・
     1・2・3・4次元が、計算できる数というコトは、1次元のお友達(数体)2次元のお友達(数体)3次元のお友達(数体)4次元のお友達(数体)と[0で割ってはいけない]を[0で纏める方程式]から生まれるお友達(数体)が一致協力して、物事が計算できる世界を観る・・・
     国語に[主語になるも述語になれない][述語になるも主語になれない]を乗り越えているのが数の言葉ヒフミヨ(1234)であるとしたい・・・
     数の言葉の文脈命題の量化(量化って)は、『離散的有理数の組み合わせによる多変数関数』が『存在量化確度方程式』と『存在量化創発摂動方程式』に生るのを、数の言葉の[1]と[0]とで纏める上げている。

    • 数から見た世界の成り立ち、おもしろいですね!
      〇と□を一番小さな単位として、それが分化して生まれる時をビッグバンに例える。
      数学的であると同時に、とても文学的だなと思います。
      しっかりと0まで組み込まれていて、1~4次元と0とが手を繋いで頑張っている姿が想像できてしまいました。
      絵本など、現実の世界からイメージを広げて物語を作る人は、こういう感性を持っているのだろうなと感じました。

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