ワニのワッフルケーキやさんワニッフル(3歳~)

絵本

作:谷口智則 出版:アリス館

ワニのカップルが営むワッフル屋さん。

好きなものを挟んだワッフルを作ってくれます。

でも、作り方は企業秘密。

誰にも見せてはくれません・・・。

あらすじ

森の奥にかわいいお店がありました。

いい匂いにつられ、動物たちがそのお店に入ってみると・・・。

そこはワニのカップルが営むワッフルケーキ屋さん「ワニッフル」。

好きな食べ物を挟んで、ワッフルケーキを作ってくれるお店でした。

そこで、サルくんがバナナを挟んで欲しいと注文してみました。

すると、バナナを持って奥の扉に入っていくワニのカップル。

「作っているところは絶対に見せられないから、扉を開けないでね」と忠告し、扉を閉めました。

少しすると、扉の中から「ガシャン!」という音が。

そして、バナナのワッフルケーキを持って、ワニのカップルが扉から出てきたのでした。

サルくんが初めてのワッフルケーキを食べてみると、その美味しいこと。

それを見て、ゾウさん、ライオンさん、パンだくんも、それぞれオレンジとチョコレート、イチゴのワッフルケーキを注文しました。

ワニのカップルは、また扉の中に入り「ガシャン ガシャン ガシャン」とワッフルケーキを作っていきます。

動物たちは、どうやって作っているのか気になってしょうがありません。

でも、出来たワッフルケーキは、やっぱりとても美味しいのでした。

他の動物たちもワッフルケーキを一斉に注文します。

扉の中からは、たくさんのワッフルを作る音・・・。

扉の前で待つ動物たち・・・。

動物たちはどうしても作り方を知りたくなり、ついに扉を開けてしまいました。

中ではワニのカップルが・・・。

『ワニのワッフルケーキやさんワニッフル』の素敵なところ

  • 絶対美味しいのが伝わってくるワッフルケーキ
  • 絶対秘密をのぞきたくなっちゃうずるい流れ
  • 扉の奥の「あまーい!」秘密

絶対美味しいのが伝わってくるワッフルケーキ

この絵本の最初の素敵ポイントは、美味しそうなワッフルケーキでしょう。

こんがりとした焼き色。

ふんわり感のある生地の厚み。

そして、なによりたっぷり詰まったクリームの濃厚そうな色合い。

フルーツや野菜の美味しさが、詰まっているのが色合いから伝わってくるのです。

特にクリームにした具の粒が残っているのがいい感じ。

滑らかさとごろッと感が味わえることでしょう。

そりゃ、子どもたちも食べたくなります。

「あー、おいしそう・・・」

「絶対、チョコレートがいい!」

「サツマイモいいな~」

と、心の叫びが聞こえてきます。

絶対秘密をのぞきたくなっちゃうずるい流れ

そんなワッフルケーキの作り方は企業秘密です。

扉の奥で、ワニのカップルが作ってきます。

「絶対に見ないでください」という言葉。

目の前にある開けちゃいけない扉。

中から聞こえる「ガシャン!」という気になる音・・・。

それは開けちゃいますよ。

この流れがずるい。

子どもたちも、

「気になる―!」

「機械で作ってるのかな?」

と、中を知りたくなってきます。

そして、開けてしまう動物たち。

「開けちゃダメって言われたのに!」

「あー約束やぶっちゃった!」

と、口では言いつつ目はキラキラワクワクしています。

この開けちゃダメな扉を開けてしまう流れも、この絵本のとてもおもしろいところです。

扉の奥の「あまーい!」秘密

さて、そんな扉の中では、思いもよらない方法でワッフルケーキが作られていました。

これは仲良しのワニのカップルだからこそできた「あまーい!」作り方。

見られて怒るのではなく、照れるのもかわいいところ。

ワッフルの模様の秘密がわかったり、二人の仲の良さがわかったりで、もっとワニッフルが好きになってしまいます。

そんなほっこりする結末も、この絵本のとても素敵なところです。

二言まとめ

ワッフルケーキのまさかの作り方に、びっくりしつつもほっこりする。

ワッフルケーキのあまりの美味しそうな絵に、今すぐワッフルケーキを食べたくなる絵本です。

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