作:ふくだじゅんこ 出版:大日本図書
大きいのからは大きな音。
小さいのからは小さな音。
そんな対応が楽しい、大小の違いを感じられる絵本です。
あらすじ
大きいボールと小さいボール。
2人で一緒にはずみます。
大きいボールは「ぼんぼんぼよ~ん」
小さいボールは「ぽんぽんぽよん」
大きいじょうろと小さいじょうろ。
2人で一緒に水をかけます。
大きいじょうろは「じゃーじゃーじゃー」
小さいじょうろは「しゃーしゃーしゃー」
大きいお鍋と小さいお鍋。
一緒に料理を作ります。
大きいお鍋は材料たくさん「ぐつぐつぐつ」
小さいお鍋は卵を一個「くつくつくつ」
まだまだたくさんの大きいのと小さいの。
次に出てくるのは・・・?
『おおきいのちいさいの』の素敵なところ
- 絵や音から「大きい」「小さい」が感じられる
- ほっぺたぷっくりのかわいいキャラクターたち
- 最後は自分もしたくなるおおきいのちいさいの
絵や音から「大きい」「小さい」が感じられる
この絵本の素敵なところは、大きさの違いを肌で感じられることです。
大きいのは、音を鳴らす時などに、表情まで力強く大きな音が出そうな描き方をされていたり、音が大きくて太字になっているなど、見てその大きさが伝わるようになっています。
反対に小さいのは、大きいのより動きの規模が小さかったり、文字が小さく細くなっているなど、こちらも小さいのが伝わるようになっています。
この二つが、同じページの中で見比べられるので、大きさの差をより実感できるようになっています。
それに読んでいる声がつくので、なおさら違いが際立ちます。
くっきりと違いがわかるので、聞いていて楽しく、自分でも真似して言ってみたくなるおもしろさがあるのです。
大きいのは大きく太い声で、小さいのは小さく細い声で、そんな風に自分も大きいのや小さいのになりきって遊べるのも、とてもおもしろいところです。
ほっぺたぷっくりのかわいいキャラクターたち
また、キャラクターがかわいく魅力的なのも、この絵本の素敵なところ。
どのキャラクターも、ほっぺがぷっくりとしていて、なんだか穏やかで優しそう。
とても安心感のあるものになっています。
そんなキャラクターだから、大きな音を出したりしても怖くありません。
思い切り力を入れた顔も、どこか力の抜けるかわいさがあり、安心して真似できます。
この安心感が、「大きい」と「小さい」違いに、集中力を向ける助けになってくれているのだと思います。
最後は自分もしたくなるおおきいのちいさいの
さて、この絵本の最後の大きいのと小さいのは、お母さんと自分です。
これまでは物だったのが、最後に自分が出てきます。
そんなお母さんと自分がする大きいのと小さいの。
これがすぐにできることなのも、この絵本の素敵なところです。
実際にすることで、大きいと小さいが体感できることでしょう。
きっと、大きいの安心感や、小さくてもできることを感じられると思います。
こんな風に、「大きい」と「小さい」を全身で感じられ、比べられるのがとても楽しい絵本です。
二言まとめ
とてもわかりやすく「大きいの」と「小さいの」を描くことで、その違いがよくわかる。
見て、聞いて、実際にやって、五感で「大きい」と「小さい」を感じられる絵本です。
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