作:高畠純 出版:絵本館
怒った顔をした動物たち。
ですが、横を向いたら・・・にこっ!
思わず一緒に笑ってしまう絵本です。
あらすじ
ブタが起こった顔をしています。
ですが、横を向くと・・・にこっ。
ゾウが怒った顔をしています。
ですが、横を向くと・・・にこっ。
ゴリラが怒った顔をしています。
ですが、横を向くと・・・にこっ。
シマウマが怒った顔をしています。
ですが、横を向くと・・・にこっ。
ワニが怒った顔をしています。
ですが、横を向くと・・・にこっ。
バナナも怒った顔をしています?
横を向いて・・・。
『よこむいてにこっ』の素敵なところ
- 怒った顔と全力笑顔のギャップ
- つい一緒に笑顔になってしまう「にこっ」
- 色々なところに隠された「にこっ」
怒った顔と全力笑顔のギャップ
この絵本のなにより楽しいところは、怒り顔から笑顔への変化でしょう。
すごく怒った顔をしているのに、ページをめくった瞬間全力で「にこっ」。
この変化のギャップに、子どもたちは「怒ってなかった!」と大笑い。
とても単純ですが、それゆえにおもしろいのです。
しかも「○○さんが横向いて・・・」という繰り返しの決まり文句で、「にこっ」のタイミングが誰にでもわかりやすいのも素敵なところ。
タイミングも合わせやすいし、「どんな笑顔になるんだろう?」というワクワク感も与えてくれます。
このわかりやすいおもしろさが、この絵本のとても楽しいところです。
つい一緒に笑顔になってしまう「にこっ」
また、このわかりやすさゆえに、子どもたちもつられて笑顔になるところも、この絵本の素敵なところ。
合わせやすいと「にこっ」と一緒に言いたくなるのが子どもというもの。
そして、「にこっ」を一緒に言うと、不思議と顔が笑顔になってしまうのです。
自然に笑顔になってしまう子。
動物の顔を見て大笑いしている子。
動物を真似した笑顔を作る子。
など、笑顔の種類は様々ですが、とにかくみんな笑ってしまいます。
この、大きい子から小さい子まで、みんな笑顔にしてしまうのも、この絵本の大きな魅力のひとつです。
色々なところに隠された「にこっ」
さて、たくさんの「にこっ」が出てくるこの絵本ですが、実は隠された「にこっ」がたくさんあります。
表紙の折り返しや、タイトルのページ、絵本を閉じた後など・・・。
色んなところに、本編以外の生き物の「にこっ」が見つかります。
見つけるたび子どもたちは、
「これ最初のウサギさんじゃない!?」
「こんなところでもにこってしてる!」
「ちっちゃくてかわいい!」
と、おおはしゃぎ。
自分たちで「ウサギさん、横向いて・・・」と、決まり文句を言って「にこっ」とさせたり、読み終わった後も遊びへと繋がっていました。
この、絵本の作りや決まり文句がわかった後だから楽しめる隠し要素も、この絵本の楽しいところです。
二言まとめ
怒った顔をした生き物たちが、横を向いて笑うという、シンプルな繰り返しがおもしろい。
動物たちと一緒に思わず「にこっ」と笑ってしまう絵本です。
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