作・絵:柿田ゆかり 出版:赤ちゃんとママ社
畑でジャガイモ掘りをしたことがある人は多いと思います。
そんな収穫したばかりのピカピカのジャガイモ。
そのとれたてのジャガイモを使った料理がたくさんの絵本です。
どれも、ホカホカのホクホクで涎が垂れてしまうかも。
あらすじ
ヤギのゴートンさんの畑では、ジャガイモがたくさんとれました。
とてもおいしいジャガイモですが、食べきれないほどとれたので、みんなにわけてあげることにしました。
ゴートンさんはジャガイモを荷車に積んで、アライグマのバットンさんの家にやってきました。
ゴートンさんがジャガイモを貰ってくれないかと言うと、喜んでもらってくれました。
次の家に向かっていると、ゴートンさんを呼び止める声がします。
いたちのペコロスでした。
荷車からコロコロ落ちていたジャガイモを拾ってくれていたのです。
ゴートンさんは、拾ってくれたジャガイモをペコロスにわけてあげました。
次にやってきたのはブタのフレディとハリネズミのピクルスが仲良く暮らす家でした。
フレディとピクルスも、喜んでジャガイモをもらってくれました。
その後も、ウサギのラビッツ先生、カバのヒポックさん、クマのマコロンと次々とジャガイモをわけてあげ、とうとう荷車の中身は空っぽになりました。
そして次の日、ジャガイモを貰った人たちが次々にゴートンさんの家へやってきました。
その手にはジャガイモを使った料理が。
みんな一体どんな料理を作ってきたのでしょうか。
『ゴートンさんのじゃがいも』の素敵なところ
- 山盛りのジャガイモが段々減っていく様子
- とても美味しそうなジャガイモ料理
- みんなで食卓を囲めて嬉しそうなゴートンさん
荷車に積み込んだ山盛りのジャガイモ。
みんなの家を周り、わけていくうちに少しずつ荷車のジャガイモも減っていきます。
荷車の底が見えてくると「だいぶ減って来たね」との声が。
そして、ついになくなると「やったー!全部なくなった!」とまるでゴートンさんになったかのような声。
子どもたちもゴードンさんと一緒に達成感を味わっているみたいです。
わけていく道中に、所々アクセントがあるのもみんなを飽きさせません。
クマを最初はオバケと勘違いしたり、ジャガイモを配り終えた後にジャガイモが欲しいと言われたり。
繰り返しの中に、ちょっとドキドキするポイントが織り交ぜてあるのです。
そんなわけたジャガイモですが、美味しい料理になって返ってきます。
その種類の多いこと。
それがどれもホクホクでアツアツで、とっても美味しそうに描かれているのです。
作った動物たちの一言コメントも、その料理をより美味しそうにしてくれます。
そんな料理をもらったゴートンさん。
料理をもらったことも嬉しそうですが、みんなと一緒に食べることも嬉しそう。
畑にいる時はいつも一人なので、そのギャップでとても嬉しそうに見えるのです。
たくさんある時には、みんなでわけて、みんなで一緒に美味しいものを食べる。
そんな優しく美味しい幸せがつまった絵本です。
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