オニのふろめぐり(4歳~)

絵本

作:岡田よしたか 出版:小学館

鬼だって風呂には入ります。

たまには人間の町の銭湯に入りに来るかもしれません。

風呂に鬼が入ってきたら・・・。

あなたはどうしますか。

あらすじ

2人の鬼がおりました。

2人は仕事終わりにお風呂に行くことにしました。

その日は、人間の町の風呂屋に行くことに。

2人が風呂に入ると、人間はみんな大慌て。

怖がって逃げていきました。

それに気をよくした鬼は、次の風呂屋へ人間を驚かしに行きました。

でもそこはワニのお風呂。

怖がったのは鬼の方でした。

気を取り直して次の風呂へ。

今度は人間のお風呂だと確かめて入りました。

ここでも、鬼が入ってくるとみんな大慌て。

しかし、そこへ桃太郎が現れたのです。

桃太郎に詰め寄られる鬼2人。

昔話通り、退治されてしまうのでしょうか。

『オニのふろめぐり』の素敵なところ

  • 調子のいい憎めない鬼
  • テンポよく進む、笑いの絶えない展開
  • 桃太郎より強い風呂の掟

普通は怖い鬼ですが、この鬼2人はお調子者。

関西弁も相まって、人間を脅かしたりしても憎めません。

桃太郎に詰め寄られたときも、そのよく回る口と、性格で乗り切ります。

人間とだってすぐに打ち解けて仲良くなります。

そんな鬼たちの会話を中心にテンポよく進んでいく物語。

所々に挟んである笑いのネタのおかげで、ページをめくるたび笑いが絶えません。

会話、おしり、裸、桃太郎、女湯からのアナウンス。

詰め込み過ぎて、子どもたちは腹を抱えて笑い、終わるころには疲れています。

さて、風呂屋で強いものは鬼でしょうか?

それとも桃太郎?

いえいえ、風呂屋で強いものは風呂屋の鉄の掟です。

最後は絵本の中の登場人物とともに、それを楽しんでいた子どもたちも風呂屋の掟を思い知らされます。

笑いが絶えない中、コントのようにスパッとしたオチが待つ。

スカッと爽快な絵本です。

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