作:ヨシタケシンスケ 出版:白泉社
楽しいこともあればつまらないこともある。
でも、つまらないってどういうこと?
なんでつまらないんだろう?
そんな疑問について考えてみる絵本です。
あらすじ
なんだかつまらない。
ていうか、つまんないってなんなんだろう。
つまんないについて考えてみることにした。
「ずっと何かが同じ」なのがつまらないのかな。
「いつもとちょっとどこか違う」とおもしろいのかな。
ダンゴムシは「つまんないな」って思うのかな・・・。
つまんないことをいっぱい考えるのっておもしろい。
つまんないのにおもしろい!
でも、つまんなくもおもしろくもない「何にも考えていない時」もある。
一番つまんないのは何才だろう。
おじいちゃんは「昔あったつまんないこと」を話すときちょっと楽しそう。
大人はつまんないときどうするんだろう。
お父さんに聞いてみた。
お父さんの答えは・・・。
『つまんないつまんない』の素敵なところ
- 子どもの自由な発想
- その発想をそのまま絵にする表現力
- 当たり前だけど当たり前じゃないに気付かせてくれる
つまんないってなんだろうと考えることもそうですが、考える内容も子どもならではの発想でいっぱいです。
つまんないを解消するために、ちょっとずつ座る場所を変える。
どこかちょっと変えるために、靴を手にはいたり、片手を袖から出してみる。
ダンゴムシや石も「つまんない」って思うのか考える。
つまんない人が300人集まったらおもしろくなるのかな。
などなど、純粋でユニークな発想が次々に現れます。
それを何倍も面白くしているのが、この絵です。
つまらない人の本当につまらなそうな表情や、全身でつまらないを表現する子どもの姿。
おもしろそうな公園の遊具に、つまらなそうな遊園地の内容。
これらが見事に表現されていて、まるで子どもの頭の中をそのまま覗いているようです。
それでいて、読んでいると中々考えさせられることも多く、「確かにな~」と思うことも多い、哲学的な側面もあったりします。
当たり前だけど、じっくり考えてみると奥が深い。
子どもと一緒にたくさん考えたり言い合ったりできる絵本です。
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