作:高橋祐次 出版:講談社
楽しい砂場遊び。
指で砂をなぞると、線ができてあら不思議。
絵本の中の手と一緒に、線をなぞっていくのが楽しい絵本です。
あらすじ
砂場に遊びに来ました。
手でふかふかの砂を触ります。
手を振ってさらさら。
指を立ててじゃりじゃり。
人差し指を砂に突き立てると、ずぼっと埋まり・・・
そのまま横に動かすと、線ができました。
そのまま線を伸ばしていきます。
シャベルをよけて曲がります。
石もよけて、ジグザグに進んでいきます。
ミミズと一緒ににょろにょろ蛇行。
穴を掘ってあるところは、落ちないようにそーっと進む。
川に山、色々な道を通ってたどり着いたところとは・・・。
『ずぼっ じー』の素敵なところ
- 一人称視点で本当に砂場にいるみたい
- 線をなぞっていく楽しさ
- 砂場での新しい遊びに繋がる
一人称視点で本当に砂場にいるみたい
この絵本は一人称視点で描かれていて、自分の手しか見えません。
それは、自分が本当に砂場で遊んでいるみたい。
絵本の中の手と同じ動きをすると、砂場で砂を触っているみたいな感覚になるのです。
この砂場を体験できるのが、この絵本のとてもおもしろいところ。
導入部分で、さらさらと砂を撫でたり、じゃりじゃりと砂を掴んだりしたら、気分はもう砂場です。
線をなぞっていく楽しさ
そんな砂場で始める一つの遊び。
それが砂に線を引いていくというもの。
「じー」「じじじ」という音とともに伸びていく線。
一緒になぞらずにはいられません。
まっすぐ伸びていく線を、自分も指で追いかけます。
緩やかに曲がったり、カクカクと鋭角に曲がったり、クルクルと円を描いたり・・・。
どんどん変化していく線は、指で色々な動きを楽しめます。
絵本の手と一緒になぞる楽しさは、この絵本のとてもおもしろくて楽しく素敵なところです。
砂場での新しい遊びに繋がる
さて、絵本でこれだけ楽しんだら、本当の砂場でもやりたくなるもの。
砂場に行った時に線を引いてみれば、この絵本を思い出すでしょう。
置いてあるものをよけてみたり、山を作ってその上を通ったり・・・。
絵本の中でやったことを再現するだけじゃなく、絵本の中にはなかったっ道も見つかるはずです。
砂場を飛び出してしまうこともあるでしょう。
そんな風に、読み終わった後に、現実での遊びへ繋がっていくのも素敵なところの一つです。
二言まとめ
一人称視点で、本当に砂場に遊びに来ている感覚が味わえる。
絵本の中の指と一緒に、線をなぞっていくのがたまらなく楽しい、遊べる絵本です。
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