作・絵:バイロン・バートン 出版:金の星社
街で働くたくさんのトラックたち。
そんな活躍を一台ずつ描き出します。
程よくデフォルメされた絵が、わかりやすくてかっこいい絵本です。
あらすじ
一本の道路がありました。
その道路をたくさんのトラックが走っています。
トンネルを出たり、橋を渡って街と往復します。
まずは、パンを運ぶトラックです。
パン屋さんへとパンがたくさん載ったワゴンをおろします。
次はごみを集めるトラック。
清掃員さんが、ごみをトラックの後ろに回収していきます。
その次は新聞を運ぶトラックです。
お店の新聞売り場へ、新聞を届けます。
さらに高所作業車も働いています。
おじさんが作業台に乗り、信号を直しています。
タンクローリー車は家に石油を運んでいます。
まだまだ出てくる、街で働いているトラックたち。
次に出てくるのは・・・。
『とらっく』の素敵なところ
- 程よくデフォルメされた、わかりやすくもかっこいいトラックたち
- トラックが仕事をしている姿をわかりやすく描いている
- 定番からマニアックなものまで、色々なトラックに出会える
程よくデフォルメされた、わかりやすくもかっこいいトラックたち
この絵本では、トラックたちがデフォルメされて描かれます。
デフォルメされていることで、小さな子にもなんのトラックかがわかりやすく、親しみを持ちやすくなっているのです。
ですが、わかりやすいだけではありません。
トラックならではの、大きさや、力強さ、無骨さみたいなものは、しっかりと残っているのです。
なので、そのかっこよさや、メカメカしさはしっかりと味わうことができます。
このわかりやすさと、トラックらしさのバランスがとても素敵なところです。
トラックが仕事をしている姿をわかりやすく描いている
そんなかっこいいトラックたちが、仕事をする姿がしっかりと描かれるのも、この絵本の魅力の一つ。
一台につき、見開き一ページでトラックが出てきます。
この時、トラックだけじゃなく、そこで働く人の姿もあります。
ゴミ収集車にゴミを入れていく清掃員、高所作業車で作業する人、石油のホースを家に取りつけている人・・・。
などなど、トラックと働く人がセットになっているのです。
セットになっているからこそ、トラックが働く姿に躍動感が生まれ、よりリアルでかっこよく見えてくるのでしょう。
この絵本は、トラックという特別な存在を、自分たちの生活と結び付けてくれるのです。
きっとトラックを街で見た時に、作業をしている人の姿にも目が向くようになるのではないでしょうか。
定番からマニアックなものまで、色々なトラックに出会える
さて、たくさん出てくるトラックですが、本当に多種多様。
ゴミ収集車、ダンプカー、レッカー車など定番のものから、
パンを運ぶトラック、電気会社のトラック、移動販売車などマニアックなものまで様々です。
知っているトラックが出てくると、
「ゴミ収集車!」
「ダンプカー!」
と、指をさして大喜び。
知らないものにも、
「これなーに?」
「なんのトラック?」
など、興味津々で知ろうとします。
小さい子なら、
「トラック!」
と言いつつ、覚えてくると、
「ダンプカー!」
と名前を言うようになってくるように。
小さい子も、車に詳しい子も、新たなトラックとの出会いを楽しんでいる様でした。
こんな風に、年齢それぞれにトラックとの出会いが楽しめるのもこの絵本の素敵なところです。
二言まとめ
デフォルメされたトラックたちの活躍が、わかりやすくもかっこいい。
次々出てくるトラックを、知っていても知らなくても、テンションが上がってしまう絵本です。
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